プリンス堀潤 のそもそもキーワード«2015年8月号より»

「イノベーション」って何?

暑い日が続きますが、夏バテしていませんか? 夏休みには、普段は得られないさまざまな経験や挑戦をしてほしいなと思っています。例えば自由研究。今年はどうなりそうですか? 今回はとっておきのアイデアを、みなさんと共有したいと思います。
まず、ぼくが大好きな言葉を紹介します。
《未来を予測する最良の術は、自ら創り出すことだ》
これは、1940年生まれのアメリカの科学者で、パソコンの生みの親とも呼ばれるアラン・ケイさんの言葉です。彼が生み出した技術は、その後、インターネットで世界中の様々な知識や情報を手に入れる、電子メールで遠く離れた人たちと瞬時に連絡を取り合う、アニメやゲームをダウンロードして楽しむなど、昔では考えられなかった夢の発展を遂げ、今では当たり前のように使われています。
これは、1940年生まれのアメリカの科学者で、パソコンの生みの親とも呼ばれるアラン・ケイさんの言葉です。彼が生み出した技術は、その後、インターネットで世界中の様々な知識や情報を手に入れる、電子メールで遠く離れた人たちと瞬時に連絡を取り合う、アニメやゲームをダウンロードして楽しむなど、昔では考えられなかった夢の発展を遂げ、今では当たり前のように使われています。
みなさんは「テレパシーが使えるようになったらいいな」「透明人間になれたら楽しいだろうな」「空飛ぶ車に乗ってみたいな」なんて思ったことはありませんか? ぼくも小学生のころ、そうした世界を夢見てはワクワクしていました。けれど、大人になるにしたがって、いつの間にか夢をあきらめたり、忘れたりしてしまいがちです。
そこでアランさんはいいます。「みんなが見てみたい未来があるなら、キミが創ってしまえばいいじゃないか」と。残念なことに、ぼくがこの言葉を知ったのは5年ほど前。子どものころに知っていれば、もしかしたら自分が夢見た「空飛ぶ車」の発明者になっていたかもしれません。
そこでアランさんはいいます。「みんなが見てみたい未来があるなら、キミが創ってしまえばいいじゃないか」と。残念なことに、ぼくがこの言葉を知ったのは5年ほど前。子どものころに知っていれば、もしかしたら自分が夢見た「空飛ぶ車」の発明者になっていたかもしれません。
今までなかったものを自らの力で創造すること。そうしたチャレンジをあらわす「イノベーション」という言葉があります。今まで世の中になかった「考え方」や「技術」を自分たちの手で研究し、生み出すという意味です。さらにイノベーションを起こそうと努力を続ける人たちのことを「イノベーター」と呼んだりもします。
今、世界中で若い世代のイノベーターたちが、ぼくが小さなころに夢見た世界を次々と実現し始めています。
腕を失った人が、義手を自由自在に動かせる技術(下の例も見てね)、視力を失った人が再び視界を取り戻せる特別なメガネの開発など、〈夢の技術〉が当たり前のように使われる時代が、もう目の前まできています。
「ジュニアエラ」を読んでいるみなさんも、ぜひイノベーターになってほしいのです。あなたが見たい未来を、自分の手で創り出すチャレンジをしてみてください。
今、世界中で若い世代のイノベーターたちが、ぼくが小さなころに夢見た世界を次々と実現し始めています。
腕を失った人が、義手を自由自在に動かせる技術(下の例も見てね)、視力を失った人が再び視界を取り戻せる特別なメガネの開発など、〈夢の技術〉が当たり前のように使われる時代が、もう目の前まできています。
「ジュニアエラ」を読んでいるみなさんも、ぜひイノベーターになってほしいのです。あなたが見たい未来を、自分の手で創り出すチャレンジをしてみてください。
キミも「イノベーター」になろう!
車や電車、飛行機などの乗り物や、パソコンやインターネット、スマートフォンなどの機械も、「こんなものがあったら便利だろうな」「楽しそうだな」という思いからスタートし、イノベーションによって生み出された産物なのだ
みんなが見てみたい未来があるなら、キミが創ってしまえばいいじゃないか

アラン・ケイ
1940年、アメリカ生まれ。科学者。教育者、ジャズ演奏家でもある。大型コンピューターしかなかった時代に、個人向けコンピューターの概念を提唱し、後のパソコンの普及に大きな影響を与えた「パソコンの父」。
1940年、アメリカ生まれ。科学者。教育者、ジャズ演奏家でもある。大型コンピューターしかなかった時代に、個人向けコンピューターの概念を提唱し、後のパソコンの普及に大きな影響を与えた「パソコンの父」。

イノベーション(Innovation)
これまでにない、全く新しい製品や価値を生み出すこと。「技術革新」と訳されることが多い
これまでにない、全く新しい製品や価値を生み出すこと。「技術革新」と訳されることが多い
たとえば・・・まるでSF映画のような「筋電義手」

片腕を失ってしまった場合、これまでは腕を失ったままの生活を送るか、簡単な義手をつけて生活するかという選択肢しかありませんでした。ただし義手といっても、自分の思うままに指先を動かせるわけではありません。
ところが、最近日本でつくられた「筋電義手(※)」は、脳から命令として発せられる微弱な電流を察知するなどして、残った腕の筋肉の動きを感知し、ロボットの腕のように指の一本一本まで自分の思い通りに動かすことができるなど、価格を抑えた画期的な製品の開発が進んでいます。
※日本では「exiii」という会社を起こした20代の3人の技術者たちが、この分野で活躍をしている。
ところが、最近日本でつくられた「筋電義手(※)」は、脳から命令として発せられる微弱な電流を察知するなどして、残った腕の筋肉の動きを感知し、ロボットの腕のように指の一本一本まで自分の思い通りに動かすことができるなど、価格を抑えた画期的な製品の開発が進んでいます。
※日本では「exiii」という会社を起こした20代の3人の技術者たちが、この分野で活躍をしている。

まだ誰もやっていないことへのチャレンジは、とても刺激的でワクワクしますよね。まずは、夏休みの自由研究で「イノベーション」を起こしてください!
- イノベーションとは、全く新しい製品や価値を生み出すこと。多くは「技術革新」と訳される
- イノベーションを起こそうとチャレンジし続ける人を、イノベーターという
- 私たちの身近にある便利な技術は、過去のイノベーションによる産物
堀潤 プロフィル
1977年 、兵庫県 生 まれ。ジャーナリスト、市民投稿型 ニュースサイト「8bit News 」代表 。「モーニングCROSS (TOKYO MX )」「JAM THE WORLD (J-WAVE )」など、テレビやラジオの出演多数 。
1977年
イラスト いのうえしんぢ