日本のトイレを変えた「お尻革命」!
1号機から約50年、今も便器は進化を続けている
写真 LIXIL
日本では、お尻を紙で拭く生活が長く続いていた。そこに、海外からやってきたのが、便座からお湯が出てお尻を洗う温水洗浄便座だ。伊奈製陶では1964年にスイスのメーカーとライセンス契約をして発売を始めると同時に、国産品をつくろうと研究を始めた。
参考にした輸入品は、日本人の体格には合わないため、温水や温風の当たる位置が微妙に違う。そこで、悩んだ末、日本人の「尻型」を取ることを思いついた。やわらかい粘土に腰を下ろしてもらい、お尻の形がついたところで石膏を流して固める。こうして、尾てい骨や肛門の位置を測定した。協力したのは、社員の男女たち。そのおかげで、お湯を洗いたいところに当てることに成功したのだ。