おしごとはくぶつかん

国産第1号物語こくさんだいいちごうものがたり «第18回»

  • 明治めいじ
  • 大正たいしょう
  • 昭和しょうわ
  • 平成へいせい

レトルト食品(しょくひん)

発売当時(はつばいとうじ)の「ボンカレー」。(あか)(はこ)甘口(あまくち)と、黄色(きいろ)(はこ)辛口(からくち)の2種類(しゅるい)があった
1968(ねん)昭和(しょうわ)43(ねん)
ボンカレー
(おお)(つか)食品(しょくひん)
重量(じゅうりょう)】180g
定価(ていか)】80(えん)当時(とうじ)
分間(ぷんかん)(あたた)めるだけのおいしいカレーです
ホーロー看板(かんばん)営業(えいぎょう)マンによって全国各地(ぜんこくかくち)()られた。その(かず)なんと9(まん)5000(まい)(いま)でも(のこ)場所(ばしょ)がある(写真(しゃしん)徳島県(とくしまけん)美馬市(みまし)
写真 大塚食品(上) 朝日新聞社(下)
1960年代半(ねんだいなか)ば、日本人(にほんじん)にとって洋食(ようしょく)代表(だいひょう)は「カレーライス」だった。しかし、(あたた)めるだけで()べられるものは缶詰(かんづめ)しかなかった。
これを手軽(てがる)なレトルト食品(しょくひん)にしたのが(おお)(つか)食品(しょくひん)だ。開発(かいはつ)にはグループ会社(がいしゃ)蓄積(ちくせき)されていた(てん)滴液(てきえき)殺菌技術(さっきんぎじゅつ)がヒントになった。試行錯誤(しこうさくご)結果(けっか)、2層構造(そうこうぞう)半透明(はんとうめい)パウチを使(つか)い、常温(じょうおん)保存料(ほぞんりょう)使(つか)わず長期間保存(ちょうきかんほぞん)できるレトルトカレーが68(ねん)誕生(たんじょう)した。
ただし、当初(とうしょ)製品(せいひん)冬場(ふゆば)で3カ(げつ)夏場(なつば)で2カ(げつ)しか保存(ほぞん)できなかった。そこで、さらに研究(けんきゅう)(すす)めて、3層構造(そうこうぞう)のパックを開発(かいはつ)(ひかり)酸素(さんそ)をさえぎるアルミを使(つか)うことで、69(ねん)には2年間保存(ねんかんほぞん)できる「ボンカレー」となり、念願(ねんがん)全国販売(ぜんこくはんばい)(いた)った。
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